2x2...人と文鳥の小さな群れ

シルバ@blanccasseのための備忘録

迷子のセキセイインコ

週末。そもそも文鳥を飼うきっかけとなった、セキセイインコ飼いの友人宅へお泊まりして来た。お土産は無農薬粟穂を山程(笑)。久々に会ったポチ@ノーマルグリーン・セキセイインコ。嘴と爪が大分伸びていたけれど、換羽中の筆毛つんつくも何のその、十歳以上とは思えない程に元気元気!(笑)

今日は、以前にも少し触れたポチと友人A(仮名)との話。

迷子のセキセイインコ

或る夏の休日。暫く乗っていなくて放ったらかしにしていた愛車が気になってさ。なんとなく「ちょっと洗車でもしようかな。」って、当時借りていた駐車場へと出掛けて行ったんだ。

そしたら、何かいる訳。ドアミラーと窓の隙間に。

いや。最初は何か挟まってるなと思っただけなんだけど。動いてるからさ。びっくりして、よくよく見たらセキセイインコだったの。「なんでこんなところに?!」って驚いたよー。だってドアミラーに挟まってるんだよ?考えられないでしょ?

取り敢えず「助けなきゃ。」って思ってドアミラーを開いたら、よろよろだったけど飛んで逃げてさ。1mくらいかな?よろよろで、それくらい先の地面にまた落ちちゃって。「このままじゃ死んじゃう。」と思ったから、捕まえようとしたんだけど、でも、最初は捕まらなかったんだよ。そんなよろよろなのに、手を出すと必死に逃げて、とうとう駐車場の隣りの畑に逃げ込んじゃったから。畑の何処ら辺りに行っちゃったかも分からないし、不法侵入も出来ないしさ。可哀想だけれど「きっと烏にでも殺られちゃうんだろうな。」と思っていたんだ。

ところが。暫くしたら戻って来たんだよ!一時間くらいして、気が付いたら車の屋根のところ、なんか荷物用のレールみたいなの付いてるじゃん?そこに止まってたの。それもびっくりでしょ?「また逃がしたらどうしよう・・・。」って悩んだんだけど、思い付いて、素知らぬ顔しながらハンカチをパッと被せて捕まえたの。

でもね?ほんとぐったりしてたし、駄目かと思った。だから最初連れ帰った時は、一番小さな籠しか買わないで帰ったくらいなんだよ。帰る途中、水あげても飲まないし。「いつまで持つか?」って不安だったんだもん。だけど、餌を見たら急に元気になってがっついてさー。もうがつがつ食べてくれて、力が抜けちゃった。「なんだよ、腹ぺこだっただけかよ。」って。本当に良かったよ。ただ・・・飼い主は結局見つからなかったけどね。

それから、覚悟を決めて○○○(某ホームセンター)に大きい籠を飼いに行って。今度は一番大きい籠にしたの。でも、一緒に住むようになってもさ、全然馴れないしねー。本当に臆病なんだよ、ポチは。水と餌を替えるのに馴れたの、三年後くらいだったもん。それまでは、そうっとやってるのに、ものすごい大騒ぎしてさ。籠の前を横切るだけで固まっちゃってたし。手とか入れると、もう駄目。ぽとって落ちちゃうんだから!ほんとだよ!気絶しちゃうの。びっくりでしょ?今でも見慣れない物は駄目なんだから。

え?爪切り?うん。切るの大変。嘴もそろそろ切らなきゃいけないんだけど。。。今でも手を入れると大騒ぎなんだよ。何処から逃げて来たのか分からないけど、人間に虐待受けてたんじゃないかなぁ。でもね?前に一度、籠をリビングから移動させたら、急に元気が無くなっちゃったんだ。ずっと一人きりは、やっぱり嫌なんじゃないかな。だから、手に乗ったり遊んだり出来なくても、ポチはポチなりに馴れてくれたんだと思うし、このままでいいんだ。

運・不運

ポチは、本当に運が良かったんだと思う。友人A(仮名)は、常に変わらない穏やかな愛情を注いで、当時何歳だったのか不明なポチを今日まで育てて来た。十年以上って、セキセイインコにとっては、それだけでも十分長生きな方だ。

鳥飼いさんの集まるサイトを日々覗いていると、迷子にしてしまったという記事が沢山見受けられる。我が家でも気を付けねばと心する。でも、こんな強運の持ち主も、たまにはいるのである。

ポチ、私がいる間は緊張していて駄目だったけれど、もう粟穂を食べてくれただろうか(笑)。