2x2...人と文鳥の小さな群れ

シルバ@blanccasseのための備忘録

海松@老猫入院

月曜深夜。母親から突然電話有り。実家に残してきた海松@日本猫雑種の具合が悪く、病院へ連れて行って欲しいとのこと。

もうかなりの老齢で歯も何本か抜け落ち、度々心臓発作を起こしている海松。前回の発作は一月のことで、ここ暫くは落ち着いていたのだが、失禁を繰り返すのみならず、日曜からほとんど食餌を摂っていないのだと云う。生き物は、食べて出せている間は大丈夫。しかし、食べられないとなると・・・それは即、死に直結する。見過ごせない。

仕事を休めない母親に代わり、実家近くの掛かり医に連れて行くことを快諾。不安な夜を過ごす。

病院へ


10歳ちょっと?の海松(ミル)

風(フォン)は2歳頃か?
火曜朝。顔を合わせた海松は、脱水症状も起こしつつあったのか、立ち上がれずにいる。それでも頭だけは上げて、私に何事か訴える。歳のこともあり、或る程度の覚悟はしてはいるものの、やはり打てる手があるなら何でもしてやりたい。私と強い絆を築き上げた、最初の生き物なのだ。あるがままの私自身をそのまま受け入れてくれたのは、人間ではなく、海松が最初なのだ。母親の書いたメモを持参し、看護師に病状を説明。それを聞いた医師の見立ては腎不全。早速血液検査となる。

検査待ちの間、久しぶりに訪れた病院をしみじみと眺める。院内はちょっとくたびれ気味。また、相変わらず医師はぶっきらぼうで、強面。内容は不明ながら電話相手に怒りまくっている。だが、この医師。生き物には滅法優しくて、腕も確か。経営よりも客(飼い主)受けよりも、生き物が大事*1。譬え相手が飼い主であろうとやってはいけない駄目なことをしたら我を忘れて怒りまくるという、今時流行らないタイプの人なのである。私はとても信頼しているけれど。。。受けないんだろうなぁ(苦笑)。近隣に動物病院が増えた現在、昔に比べて随分と暇そうである。

と、検査結果が。やはり腎不全。数値を提示しながら説明してくれるが、21歳の割には肝臓の数値は良いし、治療が上手く行けば、まだまだ元気で生きられるだろうとのこと。ただ、猫には透析治療が出来ない*2ので、その代わりの点滴治療でどれだけ効果が上がるかによるらしい。効果が出れば、その後は食餌療法での対応も可能。しかし、一時的に数値が下がるだけなら、数日置きの定期的な点滴治療が不可欠。うーーーん。だが、こればかりはやってみる他はない。とりあえず、集中治療のために短期入院が決定。同意書にサイン。治療に関しては全てお任せすると同時に、もし体力の回復が見られたらシャンプーしていただけるようお願いし*3、同時に、歯がないので食餌に気を遣って頂きたい旨、申し添える。

昔からそうだけれど、海松は元気な時のワクチン接種は嫌がっても、本当に具合の悪い時に通院したり入院したりするのは仕方のないことと諦めている。なので今回もあっさりと別れた。前夜の不安と裏腹に、身体の自由は利かなくとも、海松の目には澄んだ力があったから。

その後

まだ入院加療中。先程電話にて様子を問い合わせると、軽々しくは言えないものの点滴中は落ち着いて楽にしている様子とのこと。実際どの程度の効果があったものかは、明日改めての血液検査待ち。だが、それとは別に、昨日は一度短い発作を起こしたらしい。。。うーん(汗)。

21歳というと、人間年齢なら100歳を超える。この先どうなることか、一寸先も分からない。だけど・・・海松の気力があるうちは、いつでもいつまでも応援しているよ。海松は大丈夫。きっと。きっとね。

※見たら、こんな写真しか手元にないよ。若くて綺麗な頃に、もっと写真を撮っておけば良かったなぁ(泣)。

*1:犬猫用の入院施設は別室になっているので不明だが、待合室から見える鳥用保温ケースには、黄色のセキセイインコメジロ、九官鳥の他に、どう見ても野鳥らしきヒヨドリまで。相変わらず(笑)。かつての私もそうだったけれど、助けられる命なら、子どもが持ち込んだ野鳥でも無償で引き受け、快復後、野に放っているのである。

*2:人間用の携帯透析機が発売された頃、応用出来ないかと試みたこともあったらしいのだが、何分身体のサイズ、総血液量が違うので結局無理。動物用透析機の開発を待つしかない、とのこと。後は、人間なら腎移植という方法もあるのだが、免疫反応の問題も解決されておらず、その上移植用臓器の入手先問題もあるので現実的ではないのである。

*3:歳を取ってから毛繕いもほとんどしなくなり、体臭も気になるようになっていたのだが、発作を起こすのが怖くて、もう大分長い間シャンプーもしてやれていないのである。