どんなに言葉を選び、言葉を尽くしても。
三千の言葉を重ねて想いを象ったとしても。
その場では伝わったように思うことの出来る瞬間があっても。
後で、零れた想いに気付かされることがある。
それでも、無くならない断絶。
その中で。届くという奇跡。
活字の海の中で、無限の言葉を蓄え。繰り返し祈る。
力なく立ち尽くし、震える身体でしゃがみ込み。
・・・そしてまた立ち上がって。
他に手立てを知らないから、私はこれからも語り掛け続けるのだろう。
信じて。
椋鳥は
椋鳥は 抱いている
いつまでも孵らない
腐った卵を 怪しむこともせずLよ
Lよ
わたしもまた その愚かしい椋鳥かもしれません
孵るはずのない
言葉を ひたすらに抱きしめて