2x2...人と文鳥の小さな群れ

シルバ@blanccasseのための備忘録

普通が“まだ”分からない

昨日。またしても病院へ行って来た。


足で遊ぶ朱華

真剣に何か見詰めるレティ
8/14のエントリ心配性の初心者@飼い主(けど的はずれ)で、朱華のもぐもぐとレティの溶き卵尿の話をしたのだが。それから早二週間。涼しい日は扇風機を止めたり、人間のみに当たるようにしても、全く改善が見られず、終いにはレティまでもぐもぐする有様。しかも、尿も溶き卵どころか、全く白い部分のない水分のみ排泄することが間々ある。加えて朱華のだらだら換羽。抜けるのは抜けても、筆毛が生えて来なーい!一体、どうなってるんだっ!?(悩)

手元にあるアニファブックスの飼育読本わが家の動物・完全マニュアル ー文鳥ーには該当する症状が見当たらず、有名な横浜小鳥の病院のHP飼鳥の医学で調べてみる・・・・・げ。こわっ(冷汗)。

どうやら白い部分がないのは“無尿酸”と云うらしい(そのままやん)。で、この場合は腎臓機能に異常がある可能性が。また、換羽でなく“脱羽”だとしたら、肝疾患や内分泌系異常の可能性があるらしい。。。どっ・・どうしよっ?(涙)

前回の通院騒ぎの発端、そのう炎の時も、その後のトリコモナス発症の時も、我が家の文鳥たちは嘴真っ赤、足もピンク、体重減少無しの状態で発覚しているのである。例え現在、そういった外見上の異常が無くとも安心出来ない。不安不安不安。もう都合三週間も様子見ちゃったよ?その間に病気が進行していたら・・・どうしたらいいんだっ!!(泣)

・・・という訳で、病院である(沈)。

診察

「二羽ともですか?(この前終了したばっかりじゃ?!・汗)」という驚き顔の医師に迎えられ、診察室へ。斯く斯く然々と状況を説明し、これが病気由来なのかそうでないのか分からないということを訴える。こちらの医師、診察に掛かる前に、まずはこの状態から考えられる原因をそれぞれ丁寧に説明してくれる(いつも感謝)。


総排泄腔イメージ図
まず、尿の件。分かり易い簡略図解付き(私が真似たものを参照・笑)。鳥の身体には総排泄腔という部分があって、糞も尿も卵も同じ穴から出てくる(これは知っていた)。この部分、例えれば膀胱のようなイメージ。糞と尿と水分(時折卵)が総排泄腔に一時溜められる*1らしい。なので、腎臓機能異常がある場合以外にも、消化不良で下痢している場合も、水分摂取量が多い場合も、尿は視認出来ないことがあるとのこと。・・・・・じゃ、私がお茶を飲み過ぎた時と同じ?トイレが近くなって、だんだん尿が透明になっていくのと?!なーるほどー。。。確かにレティ、一日三〜四回も水浴び*2してるしなー。確実に朱華より水は飲んでいる。ただ、もちろん、尿検査をしてみなければ原因がどちらかは分からない。やっぱり検査検査である。

丁度レティがした糞から注射器で水分を取り、W3mm×H150mmくらいの試薬付き検査紙に垂らす。検査紙はいくつものブロックに分かれていて、検査したい内容によって、どのブロックに垂らすか決めるらしい。反応が出るまで、糞検査の準備をしつつ、暫し待つ。・・・・・どうかな?(汗)

結果はシロ!潜血もないし、他の(忘れた・汗)数値も正常とのお墨付きが出る!良かったぁー!!じゃあ、やっぱり水分の摂りすぎかー(ちょっと複雑)。

しかし、その後の糞検査にて、蛋白質と脂質の消化が上手く行っていないことが判明。医師曰く、「病気という程ではないが、夏バテ気味の糞」とのこと。「心配なら、鳥用ビオフェルミンのような整腸剤を出しますが?」と。。。うーん・・・「それ、不味いですか?」ついつい聞いてしまった(汗)。だってさーっ!不味くて水を飲まなくなる方が心配なんだってばよ!(本音)けれど、この薬は「人間用のビオフェルミンのような味(つまりヨーグルトっぽい味?)」らしい。ちょっと悩むが、貰っておいて損はない。「・・・じゃあ、念のために頂きます。もし、ハンストするようなら止めるということで。。。」思わず、本音を言ってしまった(汗)。なのに、医師はにこにこしたまま、「いいですよ。そうしてください。」と。。。ぁぁぁああぁ。

で、お次は朱華の換羽。羽根を掻き分け、あちこち見てもやはり筆毛が見当たらないらしい。やっぱり。。。しかし、「肝臓が腫れている様子もないし、抜けているといっても禿げも無く、薄くも無い。病的に抜けているとは思えないし、食餌にも問題が無く体重も減っていないので、この若さで甲状腺異常等の内分泌系に問題があるとは思われない。」とのこと。「もし何らかの異常で抜けているとしたら、もっとすごい抜け方になりますよ(笑)。」だって(汗)。良かったぁ。飼い主が笑われて済む話なら、幾らでも!(文鳥たちにとっては大迷惑だが・笑)

また、二羽の“もぐもぐ”も、四六時中ではなく、くしゃみや鼻水を伴ってもおらず、そのうから異音がする訳でもないので「求愛行動ではないか」とのこと。求愛・・・やっぱり、冬になったら卵を産むんだろうなー。医師もレティと同じくらいの歳のクリーム文鳥を飼っているので、「初産だし卵秘が心配」という話を一頻りする。でも、産卵制限は不可能だし。。。冬が来るのが恐ろしい(暗)。


チョス内のへんてこ物体はこんな感じ
余談になるが、レティの体重25g、朱華23gというのも、体格(骨格と筋肉量)に照らし合わせると、それぞれベスト体重とのお墨付きを得る。また、糞検査時、餌以外に人間の毛髪と繊維とが発見される。繊維はタオルシーツだろうが・・・いつ、髪の毛なんて食べたんだっ!?今回は“アフリカのお面みたいなの”は無し。これ、我が家でしか発見されない物体らしい。医師も気にしてくれていて、文献を当たったり、我が家で副食として与えている竹炭やハーブサラダを顕微鏡観察してくれたようなのだが、未だに謎。人間の食べ物(調理した物)も、特殊な物も与えていないし、出る時と出ない時があるし、思い当たるふしがない・・・一体全体何を食べて出るのか、さっぱり分からん。お心当たりの方、いらしたらご一報を!!(本気)

普通がまだ分からない


寝る体勢に。レティ(奥)と朱華(手前)
私は獣医に関しては運が良いとしみじみ思う。実家でも、徒歩一分という場所に獣医がいる。開業前、ビル建築から見ていて、出来上がってみたら動物病院だったのである。しかも、そこの医師も、ぶっきらぼうではあるが大層腕の良い方で、他の病院から獣医師が研修に来ていたり、手に負えない患畜が回されて来たりするような病院*3だと後から知った。以来、実家の猫は、ずっとそちらでお世話になり・・・早二十数年のお付き合いである。現在は、老猫でもあり、喧嘩もしなくなったので、予防接種の際に定期検診をお願いする程度だが、この最初の飼い猫、海松の時にも、当初一〜二年は頻繁に病院通いをしていた。

私は。同じ事をしていると思う。

二十数年前。キャットフードは存在したが、ヒルズ社のサイエンス・ダイエット等“獣医師お墨付きフード”は動物病院でしか手に入らなかった。私も医師の薦めで与えてはみた。が、あまりの嗜好性の悪さに早々に見切りを付けた*4。まだ、パッケージ裏に成分表示が記されていないフードが大量に出回っている中、図書館等で必要な栄養情報を漁り、試行錯誤してフードを選んだ。猫の習性を調べ、一番可愛い盛りに社会的躾をし、元々の食性から与えても良い食べ物は、獣医に内緒で食べさせた。鼻水が出た、下痢をした、怪我をした、様子がおかしいと言っては病院へ行った。心(情)が通い合っても、それだけでは分からないことだらけだった*5。それが当初一〜二年。猫の状態把握の見極めがつくまでの間のこと。それ以後は、いきなり通院回数が減った。


お休みね。レティ(奥)と朱華(手前)
猫と人間は違う。鳥と人間も違う。そもそも私と子犬ちゃんだって違う*6。結局、私がまだ、文鳥の普通の状態を把握し切れていないのが現在の問題。個体差で還元する以前の、“普通”が分かっていないのだ。

でも、これはねー・・・知識だけじゃ分からない。実際に飼ってみなければ。そして、顔付きとか仕草の一つ一つとか醸し出される雰囲気とか、非言語コミュニケーションで出されるシグナルを読み解けるようにならなければ。完全に出来るようにはならないのかもしれないが。

昨日も病院で「片道一時間以上掛かりますねー。」と仰る飼い主さんと出会った。ネットでは、専門病院が県内に存在しないという話もよく聞く。私のこんな飼い方が可能なのも、本当に、単なる運の良さに過ぎない。片道徒歩十五分で、しかも相性の良い専門医に出会えなければ、通院ストレスを考慮すれば不可能である。誰にかは分からないが、感謝しなくてはいけないよなぁ。。。そして、早く文鳥たちを把握してやりたいな、と思う。

*1:よく考えれば当たり前の話で、なるほど納得なんだけれど。「鳥は糞を我慢出来ない」ということだけ強く頭にあって、垂れ流しイメージがこびり付いていた。そんな馬鹿な、だよね。反省。

*2:その度に、アウターバードバス内の水を味見&確認。ちなみに、朱華は時々水浴びをサボる。暑い日続きでも、二〜三日に一回だったり(汗)。

*3:ちなみに、専門ではないが鳥も診ている。

*4:身体に悪い物は論外だが、基本的に、どんなに身体に良くても美味しくない物は与える気にならない。例え栄養素が満たされていても、「美味しい」と思って食べなければ栄養にならないと考える主義。

*5:ちなみに、鳥よりは急変が少ないのは事実だが、猫も病気(怪我)を隠すし、そこを早期発見、早期対策しなければならないのは同じだと感じる。

*6:痛覚とか温感とかが違い過ぎるらしいことに気が付いた。言葉が話せるし、個体差で済む範囲だけれど。