2x2...人と文鳥の小さな群れ

シルバ@blanccasseのための備忘録

即断即決復活

即断即決


気分爽快レティ(手前)と未練気?な朱華(奥)

違うよね?(朱華)
カシュッカシュッカシュッ・・!
カシュッカシュッ・・!

PCを睨みながら横目で放鳥中の文鳥たちを観察していると、突然、あの音がした。そう。子犬ちゃん手製の卓上止まり木で、嘴を擦り付け「好き♪好き好きっ♪」コールをし、それに応える音である!(驚愕)

朱華のそれにレティが応えるようになってから、発情が激しくなった、あの、音。抱卵期間中、ずっと聞こえなかった、あの音っ!!(滝汗)

聞いた瞬間に振り返ったよ(汗)。そして、現場を目撃したその瞬間に、皿巣撤去決定!(断固決意)

ただのケージ清掃と思っていたのに皿巣に手を掛けたので、文鳥たちは大慌てで肩に飛来。耳元で鳴き交わしつつケージを覗き込んで猛抗議。しかし私は決意したのである。驚き騒ぐ文鳥たちを無視して、皿巣を撤去。偽卵入りの皿巣は、文鳥たちの隙を突いて新聞の下に隠し持つ。そして、抱卵の邪魔をしないよう、この一月もの間洗っていなかったケージ上部も分解し、一切合切掃除に回す。

たぶん。最初は掃除が終了したら、元に戻してくれるものだと考えていたらしい。ケージを洗って戻って来た時には、もう、それほどの動揺は見られなかった。けれど、いざケージに入り。皿巣が無いままに、出入り口が閉め切られると、事の重大さに気が付いたようで(苦笑)。

一粒二粒嘴に銜え、食餌する振りをしながら私の様子を窺い、目が合うと上段止まり木へ上がって振り向きざまに鳴く。上下止まり木を往復しつつ、振り返って鳴く。上段止まり木の上で態勢を低くし、皿巣のあった位置を覗きながら鳴く。交互交互に鳴き合いながら訴える。

すまん。。。本当にごめんよ。でも、もう撤去しなければならないのだよ。

いつか。私も子犬ちゃんも仕事が軌道に乗って、引っ越しして部屋が広くなって、良いお婿さんを見付けられたら。いつか雛を抱かせてあげられるかもしれない。けれど。今は。

そして、落ち着かない文鳥たちを見ながら、もう一つ決意。それは、病院。

二週間程前だったろうか。曇りだったり雨降り続きだったりで寒かった頃。レティがまた調子を崩し。天候回復と共に、くしゃみっぽいのも無くなってはいたのだが、それでも見た目より虚弱なだけに心配。朱華も体重は安定しているものの、この産卵・抱卵期間で、どれだけ体力を消耗していることか。ちらほら羽根が抜け始め、換羽の気配漂う文鳥たち。この際、この機会に健康診断をお願いしようと(苦笑)。

病院にて


遠くを見詰める朱華(手前)とレティ(奥)

どうしても置き炭が気になるレティ
自分の記憶力には全く期待していない私。このための備忘録(=このブログ)を開いて、発情から産卵、抱卵に至る経緯や質問事項をメモして病院へ。ところが着いてびっくり、完全予約制だというのに大混雑*1。当日で予約が取れたから、空いているのかと思ったのに、診察が押しているのだろうか(汗)*2。どんな子が何故来ているのだろう・・と聞き耳頭巾になってみる(笑)。

一人はハムスター飼いの優しそうな綺麗なお姉さん*3。ハムスターくん、ちょっと肥満気味で具合が悪くなったらしい。

二人目は、足を傷めたコザクラインコ連れの陽気なおばさん。暴れて怪我が酷くならないように、ティーバックの入っていた紙箱に空気穴を開けて連れている。ぴったりサイズの箱に、ちょこんと収まるインコ!顔が見えなくても想像するだけで可愛らしい(笑)。しかも、我が家の文鳥たちを見て「まぁ!可愛い!艶々して大人しい子たちねぇ!」と褒めてくださる♪(喜)

だが、ちょっと“うっかりさん”なようで(汗)。。。

昔、“外飼い*4”で飼っていた自分の文鳥が、野良猫に襲われて足を無くした話をし出す。。。一同、思いっ切り、引くっ(汗)。噛まれたのかケージに引っ掛けたのか、傷めた両足先が壊死してもげても、番いの片割れと寄り添い合って上手に止まり木にも上がり、長生きしたのよー・・・と慌てて追加説明するも、時既に遅し(汗)。・・ってーか、事態は更に悪くなったような(汗)。褒めて頂いたし「・・・あの。鳥は片足を失っても、元気で生活出来る子もいますから、ね?(滝汗)」と果敢にフォローを試みる私。・・・たぶん、出来てなかっただろうけど(汗)。

しかも、この方の診察中にも、恐ろしい話が聞こえて来る。初診ということで、医師が食餌指導をしている声が漏れ聞こえて来たのだが。青菜の説明の際、「ネギは駄目なんですか?」って(滝汗)。「えっ?どうしてネギ?」と問う医師に、重ねて曰く、「俎板に飛んで来て、盗み食いしちゃうんですよー。」。それ、ネギもだけど、火や包丁を使っているところに出すこと自体、問題だからーーーっ(滝汗)。「中毒を起こす可能性がありますし、絶対に駄目です!」と医師の硬い声。しかし、続けて中毒の性質に関して説明するのを聞いているのかいないのか、医師の声に被さるように「あらー・・・ネギは駄目なんですってー。」と良く響く声が。。。フォロー不可能確定!(涙)

三人目は、種類不明の大層小さなインコ*5を連れた、小柄な白髪のご婦人。キャリーにしては大きめのケージが、被せた風呂敷の下からはみ出している。拝見させて頂いたのだが、肝臓が悪く、換羽でもないのに頭が禿げてしまったのだそう。しかし・・・頭だけでなく、尾羽もボロボロ。全体に毛艶も悪く、そもそもケージが驚く程汚い。敷き紙は替えているようだけれど、まるで私の嫌いな小鳥屋のケージのよう(呆然)。その上、餌箱に入っているのは、カナリーシードと麻の実のみ!!(愕然)「手乗りではない」とのことだったが、ケージに顔を寄せる私たちに近寄って来て、懸命に呼び鳴きして訴える姿が健気で可哀想で。。。(涙)

なんでも。お子さんが「年寄りの一人暮らしは淋しかろう」と、勝手に置いていったインコらしく、飼い方もなにも、よく分からないままに、今では考えられないような古風な飼い方をしていらしたようなのである。カナリーシードや麻の実は、いつもの餌が売り切れだったために買ったもので、いつもあげているのは剥き餌と水、人間の残り物の葉野菜*6のみ。当然、餌は注ぎ足し。剥き餌の注ぎ足し!(衝撃)

でも、愛情が無い訳ではないのだ。知らないのである。近所のスーパーに“鳥の餌”と書いて売られていたから、あげていただけ。野菜をあげた方が良いと聞いたから、自分の食べ物を分けてあげただけ。あのお歳なら、そういった飼い方は至極当たり前に思っていたのだろうし、インコを心配してペットショップの店員に病院探しを手伝ってもらう程に、実はご本人は可愛がっているつもりだったのであろう。「ご近所にこんなに良い先生がいらして、本当に良かったわ。」と仰っていたご婦人。知らないという罪はあるかもしれないけれど。知っていたら、お互いにもっと幸せな日々を過ごせたかもしれないけれど。それにしても、昔々は犬猫だって、病院など連れて行かないのが当然の時代もあったのだ。本当に全く。しかし時代って・・・(溜め息)。

で。どうもこの方。処方薬が出来上がるのを待っていらしたようで、いつもの看護師ではなく、新顔の若い医師から、ペレットへの切り替えを含む食餌改善のことや、薬水投与方法などの説明を改めて受ける。しかし、この新顔医師。まだ慣れていないのか、ご年配のご婦人に対する説明としては余りに婉曲表現過ぎる。「年齢も年齢ですから、徐々に移行させないと・・むにゃむにゃ。」「お水が汚れてしまうようでしたら」とか(やれやれ)。「これとこれをこうしてこう(きっぱり)」「もし水入れに糞をしてしまったら」とか、はっきり言うことも必要だと思うぞ(余計なお世話)。

診察

「すみません。お忙しいのに、健診で二羽も。。。」
診察室で医師の顔を見た途端、思わず謝ってしまった(汗)。重傷(病)の子たちの狭間にいると、なんだか無意味に申し訳なくなって来るのである(汗)。

それから発情・産卵・抱卵・皿巣撤去の経緯を説明し、レティのくしゃみのことも含め診察をお願いする。

まず、朱華。体重:24g。やはりMAX体重28gには驚かれた様子。私もだよ(汗)。また骨盤の開き具合から、懸案の発情状態は、ほぼ終了とのこと*7。そして、卵の色、形、大きさに関して質問される。

朱華の卵は色艶も良く、ほぼ同じ大きさ、形をしていて、へこんでいたり殻が柔らかかったりしたものは皆無だったのだが、これは恵まれたことだったらしい。初めての産卵で、卵詰まりもなく、しっかり卵を形作れて、しっかり無事に六個全てを産み切れたのは、体力的にも栄養の消化吸収的にも満たされていたからこそ、らしい。朱華は、「良く頑張ったねぇ!」と褒めて貰っていた(当鳥は保定状態で、嬉しくなさそうだったけど・笑)。

また、しっかり抱卵期間を設けたことも、「次々に産卵するような事態を防ぎ、当鳥に発情期間終了を納得させるためには有効だった。」とのこと(えっへん♪)。しかし、運良く・・・じゃない。間一髪だったなー(汗)。医師には告げなかったけれど、カシュカシュを目撃せず、皿巣をそのままにしていたら、引き続き発情がぶり返し、まーた産卵する羽目になっていたかもしれない(汗)。

それから「足は大丈夫ですか?」との質問を受ける。・・・そういえば。全く気にしていなかったが、暫く前から朱華は、手に乗せて移動する際に、よろよろふらふら足下が覚束ない様子であった。そう答えると、蹴り蹴りさせながら朱華の足をチェックしていた医師が、恐ろしいことを(汗)。なんでも卵管の状態や抱卵時の姿勢によっては、足に痺れが残る子がいるそうなのだ*8。朱華がふらつくのも、その影響。ただ、きちんと足に反応があり、「これだけ蹴れるので時間が経てば治るだろう。」と。医師、蹴られっぱなしだったのである(汗)。

ここでハタと思い出し、“出した直後から水分自体が黄色く染まったチョス”の件*9を尋ねる。「暫くして染まるなら分かるんですが、そんなに直後から染まってしまうような餌ってありましたっけ?(謎)」と。すると、「そのような餌はない。*10」「それも産卵の影響であったかもしれない。」とのこと。産卵は本当に♀にとって命懸けの行為で、一番肝臓に負担を掛けることなので、「人間でも肝臓に病気を抱える人に黄疸が出るように、一時的に水分が染まる場合がある。」のだそうである。あちゃー(汗)。今は無くなったとは云え、綺麗な卵ですっかり安心していたけれど、元気そうに見えても、朱華は本当は、ものすごく大変だったんだなぁ(涙)。

しかし、お陰様で、そのう検査糞検査共にオールクリア!突然トリコモナスという前科があるだけに、じっくり見て頂いたが、細菌バランスも良く、当然トリコモナスもおらず(笑)。ちょこっとだけ、チョスに脂肪が出ており、若干脂肪吸収に不安があるにはあるのだが、発情終了直後という状況を鑑みると問題がないレベルらしい。

あとは、少し始まっている換羽。こういった場合、思いっ切り抜けるような、酷い換羽になることもあるらしく、注意しておくように、とのこと。朱華が禿げ禿げになったら嫌だなーーー(困惑)。

続いてレティ。体重:26g。それが。なんとなんと!レティもこっそり発情していたらしいよ!!(驚愕)骨盤の状態からすると、現時点では、朱華よりも発情が残っているくらい。もっとも微妙な差ではあり、同じように終了しつつあるところだが。それにしても、びっくり。何時の間に??(謎)ただ、「だからこそ抱卵にも協力的だったのだろうし、そのお陰で、朱華ちゃんは多少なりとも楽が出来て、立派な卵を産めたのだと思います。」ってー。レティも褒めて貰えて良かったね!!お呪いまでして頑張ったもんね!(笑)

で、こちらも、そのう検査糞検査共にオールクリア(笑)。くしゃみも心配無し!そのうは餌もあまり入っていない程に綺麗・・・って、それは実は。遅刻しそうで慌てて連れ出して。水しか入れて来なかったせいかと(汗)。レティすまーん!(滝汗)

お腹の弱いレティ、気になるとしたら、やっぱり若干(朱華より少し多いくらいの)脂肪が見受けられること。発情と云っても、朱華と異なり産卵した訳でもないのに。。。でもまぁ、これは発情の影響として、許容範囲ということで。ただ、レティが産卵する事態になったら・・・朱華のようには行かないかもしれない(滝汗)。後は朱華同様、“換羽に注意”でマル(笑)。

復活


悪巧み中のレティ(笑)
帰宅し、キャリーを開くと同時に、文鳥たちはケージ直行。餌箱と水入れへ直行&往復(笑)。すまーん!こんなに遅くなると分かっていたら、粟穂一欠片くらい入れて行ったんだけれど(苦笑)。

そして、暫しの空腹を癒して戻って来た文鳥たちには、何故か“抱っこ願望”が復活!!(驚愕)

あまりにも久しぶり過ぎて、私も文鳥たちも、なかなか上手く位置取りが出来ない。だが、それでも手の平を奪い合い、まったり寛ぐ姿を目にするのは、望外の幸せ♪(喜)それに、どういう案配かは不明ながら、これは確実に文鳥たちの気分が変化した証、発情期終了を知らせる兆しである。素直に嬉しい(笑)。

もしかしたら、朱華もレティも、皿巣が無くなって強迫観念から逃れられ、内心ほっとしているのかもしれないなぁ。。。などと思ってしまうくらいの、満足そうな寝顔であった(笑)。

ちなみに今回。朱華の卵には感動したのは事実だけれど。やっぱり、もう暫くは産卵騒動は勘弁である(遠い目)。

診療費

項目 内訳 小計
再診料 1,000×2 ¥2,000-
そのう・糞便検査料 1,000×2 ¥2,000-
合計   ¥4,000-

*1:と言っても三名様のみなのだが。

*2:開設されたばかりの病院のせいか、いままでは待合室に誰か居ても、前後の何方か一人くらいだったのである(汗)。

*3:・・・・・。まぁ・・私より年下かもしれないけど(汗)。

*4:室内でなく、軒先などの室外に置かれたケージや禽舎で飼うこと。

*5:文鳥セキセイインコ程度の大きさで、羽根は黄色と緑。嘴は赤。

*6:つまりあれだ。レタスでも白菜でも、“あったもの”という奴である。

*7:私のような素人には分からない、微妙な加減が指先で分かるらしい。すごーい!

*8:卵管はともかく。やっぱり六個もの卵を抱えて大股開き、しかも二羽が皿巣に座るんだから、そりゃあ無理な姿勢にもなるわな(汗)。・・ってか、もしかして、これが“巣を入れていると足が弱くなる説”の原因だったりして。しないか(笑)。

*9:そのうちチョス写真を並べた、参考資料記事を掲載しようと思っている。だが、万が一、早く見たいというような方がいらっしゃいましたら、ご一報下さい。

*10:医師は我が家の食餌内容を良く知っていて、その上での返答である。人間の食べ物だけでなく、果物もほとんど与えておらず、色付きペレットや変わったものを食べていない場合の話。