2x2...人と文鳥の小さな群れ

シルバ@blanccasseのための備忘録

一転二転三転四転・・・

先日。早期退院出来そうと書いていた海松であったが。。。

翌土曜日、容態確認の電話を入れたところ、「涎の垂れ流し等、発作の予兆があるため、もう数日お預かりします。」と言われた。すごくショックではあったが、海松の場合、腎不全末期な上に高齢なため、発作が酷いと心停止に至る危険性もあり、仕方ないと諦めざるを得なかった。案の定、母親には責められたけれども。

呆然とした月曜日


更に痩せた海松
それでも思いの外早く、月曜日に退院連絡があり、夕方、無事帰宅させることが出来た。。。のだが。帰宅した海松は、入院前より明らかに酷い状態となっていた。

腎臓に関しては、BUN46/Cre2.3と安定を保っている。しかし左後肢だけでなく、右後肢にも麻痺が見受けられ、千鳥足に両の後肢がもつれる。頭を支えることも難しいようで、ふらふら頭が傾くにつれ、その重さに引っ張られて身体が傾ぎ、倒れ込む。細い通路では上手くUターン出来ず、あちこち頭をぶつける。それでも涎を垂れ流しながら続く、咆吼と徘徊。当然、トイレの段差も越えられず、介助して入れてやったのだが、用を足す間立っていることも適わずへたり込む。。。

正直、唖然とした。これで帰宅出来る状態なのか、と。それでも、暫く抱いて撫でているうちに涎も収まり、多少はマシになったのだが。内心不安は募る一方であった。でも、私よりも母親の方が心配からヒステリー気味になっているので。。。母親が帰宅するのを待ち、状態説明をした上で励ますよう努めていた。

言葉の出ない火曜日


親指程の太さとなった後肢(海松)
翌火曜日。薬用の空のカプセル*1が切れていたので購入し、実家に届ける。この日は落ち着いて寝ていて、少し安堵。数時間を共にするも咆吼も徘徊も無く、まだ多少後肢に麻痺はあるものの、トイレにも行けていた。昨日の状態の悪さは、狭いケージで入院生活を送った後遺症かと、幾分疑問に感じながらも自分を納得させ、腎臓の薬と併せて詰め、すぐに飲ませられるよう用意して帰宅。

すると夜になって母親から電話。
「全部薬詰めちゃったの!?」
「・・・は?」
てんかんの薬、強すぎるの!飲ませると麻痺が起こるし、涎だってそのせいなんだから!だから止めさせようと思ってたのに!」
「・・・だってメモも何もなかったじゃない・・・・・・。」
「朝は忙しかったの!だから今朝は飲ませなかったけど、薬が切れると肢も動くし、きちんと寝られるし!涎だってね、歯がないせいで、薬で麻痺すると歯肉にご飯が挟まるから出るんだよ!ちゃんと沢山水を飲めば流されるから出ないんだから!!発作だって出てないじゃない!」
「・・・・・。」
「明日病院なんでしょ!?先生に言って!!せっかく食欲もあるのに、食べている間立っていることも出来ないし、水だって飲みたいのに飲めないし*2、トイレだって入れないんだから!支えてあげなきゃ何も出来ないなんて可哀想でしょ!もしそれで何かあっても仕方ないからって言って、腎臓の薬だけ貰って来てよ!」
「・・・・・・・・・。」
「もし発作が出ても、それはもう仕方ないんだから!!ちゃんと言ってよね!よろしくねっ!!」
立て板に水。ちっとも“よろしく”という気持ちは感じられないのだが。。。ってーか、ならメモを残せ。なら自分で医師に言え。。。そう思う私は間違っているのだろうか(溜め息)。

てんかんの薬は、一度飲み出したら急に止めることは出来ない。却って発作を引き起こす原因となるからである。だが、母親の言うことにも一理有り。海松の残された猫生の質*3を考えた時、確かに強すぎる薬には問題がある。はっきり言って、てんかんによる心臓発作が先か、腎不全による多臓器不全+心臓発作が先か、という状態なのである。抗てんかん薬は症状を抑えるだけの薬だが、肝臓に負担を強いる。てんかん発作自体、頻発している訳でもない*4のに、これ以上内臓に負担を掛け、しかも日常生活に支障を来すような薬というのは・・・問題と言わざるを得ないだろう。

疲労困憊の水曜日


寝顔だけ見ていると信じられない(海松)
で、今朝。沈鬱な気持ちを抱えたまま病院へ行き、上記経緯を説明した上で医師に薬剤中止を申し入れる。全て聞き終わった医師は。「・・・じゃあ、半量に減らそう。それは確かに問題だけれど、私は飲ませた方が良いと思う。この子の場合、発作が即、死に繋がる可能性が大きい。現状でも規定量の最低ラインだから、半量では効かないかもしれないが、発作には前兆があるはず。だから、その時には前回と同量を飲ませるということで対処しよう。」と。。。前回の半量を更に朝晩二回に分け、四分の一ずつ服用することとなった。

とは云っても、母親がどうするかは未だ不明。メモは残し、取り敢えず薬剤の効き具合と、その状態を確認するため、一回分は飲ませ、二日分のカプセル詰めはして来たけれども。。。なんだかすごく、疲れた。海松の通院も心配も疲労の一因には違いないが、それよりも母親の相手をする方が疲れる。。。

*1:海松は薬剤を振り掛けると食餌を摂らないため、カプセルに詰めて飲ませている。

*2:小さな頃から、古い瀬戸物の火鉢を再利用した金魚鉢からしか水を飲まない頑固者なので、立って手を掛け、身体を支えられない状態では水が飲めないのである。

*3:もう十分長生きはしてくれたので、後は出来るだけ苦しくない、辛くない時間を過ごして貰いたい。それだけ(祈)。

*4:前回入院時の発作で初めて心臓ではなく、てんかん発作だと診断された。あれから一ヶ月。酷い子の場合一日に複数回、或いは数日間続くというのだが、まだそこまでではない。但し、長時間(5分以上)続くことからして、決して軽度ではない。