2x2...人と文鳥の小さな群れ

シルバ@blanccasseのための備忘録

初めての軟卵


時間が経って乾き気味

膨らんでいる側が内側に入り込んでいる

乾燥したせいか縮んでいる

この筋は金網の跡っぽい
やってくれた!大掃除も終わっていないというのに、筋肉痛を抱えたまま病院へ走ってしまったよ(やれやれ)。

今朝。午前様→社内一泊*1→二十三時帰宅・・・と続いた挙げ句、起床後、早出確定メールを見た子犬ちゃんに出勤前に起こされた私。いつも通りの朝の放鳥を終え、ケージに戻してから、ふと気が付いた。・・・変な物体がある・・・・・一瞬、何か分からずフリーズ(汗)。

でもそれは、軟卵であった(見ただけで疲労困憊)。

もうそろそろ限界だろうとは思っていた。子犬ちゃんとも「クリスマス明けには巣を用意しなきゃ駄目かもねー。」なんて話してもいた。しかし、大掃除の真っ最中ということもあり、何とか年明けまで持たせたいと思っていたのだ。なのに、いきなりこれかよっ!!?(くらくらくら)

慌ててカトルボーンを磨り潰したのだが、そうしながらも一抹の不安が。。。

昨シーズン卵管脱を起こした朱華。先日、今シーズン初の産卵をした際、無事ではあったものの、去年と違って怪しい卵ばかりを産んでいた。普通なら、軟卵であっても産まれてしまえば特に問題もなく、残りも無事に綺麗な卵を産んで貰えるよう協力していれば良いところだが・・・果たして、この状態でそうしても大丈夫なのかっ?!ってーか、そもそもどっちの卵だよっ!?(困惑)

繁殖期に入ってからは、勿論ずっと、毎朝体重測定はしていた。我が家の体重計*2は1g刻みなので、確かに正確とは言い難いかもしれない。しかしそれでも、多少針が振れることはあっても、二羽共に高め安定。ほぼ毎日レティ:28g、朱華:26gで、変化はなかったのである。昨日も今日も、だっ!(がうがうがうっ)

・・・取り敢えず、病院へ連絡してみようと思い立った。今日が年内の診察最終日。急なことで診察は無理としても、せめて念のためにカルシウム剤だけでも調達しておこうと考えたのである*3

ところが、案に相違して「今しか空いていないのですが、すぐお越しになれますか?」と。。。近いというのは有り難い(涙)。そりゃあ、空いているなら連れて行くとも!(感謝)

でも、焦って一度捕獲に失敗。キャリー出現に不信感を募らせていたところへ失敗したのだから、二度目は容易ではない(苦)。更に警戒する文鳥たちを散々追い回した挙げ句、疲れてベットの上に揃って降り立ったところに、投網のように袢纏を!(爆)文句たらたら大騒ぎする文鳥たちを無視して、ようやく出発出来たのである(やれやれ)。

診察:朱華

諸々説明した後、まず先に、発見した軟卵を医師に見せたのだが。恐ろしいことに、「これは・・・たぶん、身体の中で割れてますね(汗)。産めて良かったですねぇ!」と言われてしまった!!マージーーでーすーかぁーーーっ!?(滝汗)顔面蒼白。いや。“たぶん”なのだから、産み落としてから突いた可能性もある。あるけどっ。そんな恐ろしい可能性もまた、あるだなんて(絶句)。


むくれ顔の朱華
どちらが産んだのか不明ながら、嫌な予感は朱華を指していたので、まずは朱華から診察。

すると。下腹部を触診した医師が、即座に「あー・・たぶん、朱華ちゃんだと思いますねぇ。お腹の張り具合が産卵直後の感じです。」と(汗)。しかも「ちょっと他に卵が残っていないかどうか、調べてみますね。」などと恐ろしいことを続け様に宣うではないか!(唖然)。えーっとえーっとえー・・っと(言葉が出ない・汗)。

保定され、触診されただけで十分怒り心頭の朱華。下腹部をアルコール綿で消毒された時点でぶち切れたらしく、ガジガジ医師の指を噛む・・・。医師、笑顔で「そんなに怒らなくても。」と言いつつ、ちょいちょいと頭を撫でて宥めて下さるが、かなーり痛かったに相違ない。すみません(汗)。

で。耳鼻科の医師が使うような変な形のライトで朱華のお腹をあちこちから照らし、内蔵の様子を視診。鳥の皮膚は内臓が透ける程に薄いので、どうやら透過光の陰影でも色々なことが分かるらしい。勿論、それには沢山の経験が必要なのだろうが、医師って或る種、職人だよなー。人間のエコー検査などでも思うけれど、あれ、絶対、意味不明の単なるもやもやにしか見えない。

「そうですね。指にも触りませんでしたが、こうして診ても卵は残っていないようです。」感心しきって思考が余所に行っていた私の耳に、福音がっ!良かったよーーー(涙)。・・・って・・あれ?(汗)それは、残っているのが軟卵で、触診では分からない可能性があったということか?!そーれーはー勘弁してくださいー(脱力)。

その後、糞に出血反応がないかどうかの検査を。軟卵が体内で割れた可能性があるため、内臓に傷がないかどうかの確認である。だが、こちらはセーフ。どうやら本当に運が良かったらしい。消化状態も細菌状態も肝臓状態も問題なく、唯一の大問題は、「まだまだ絶対産むもんねっ!」という朱華の固い決意だけ。。。当鳥には危機意識って奴が無さ過ぎる・・・(溜め息)。

診察:レティ


袖口が好きなレティ
「飛び出し禁止だよー?」と言われたにも関わらず、鰻のようにくねくねするりと逃げ出したレティ。診察室内をぐるぐる旋回し、どことなく「捕まえられるもんなら、やってみな!」風の小生意気な顔で逃げ回る。あー・・すみませんっ。握りではないので、こうなると不肖の飼い主には手助け出来ないんですー(汗)。

レティが隙を見せるまで二〜三分も貴重な時間を奪ってしまったが、ようやく捕まり、こちらも早速下腹部の触診。「あぁ・・これは、やっぱりレティちゃんではないですね。いつでも産める体勢にはなっていますが、朱華ちゃんに比べると、まだそこまでではないです。」とのこと。“いつでも産める体勢”って・・うー・・・やっぱりかよ。こっちもかよ(がっくり)。

二羽を比較した結果、軟卵は一応朱華のものとの診断が下ったため、レティの透過光検査は無し。ただ、念のため、糞の出血反応だけ確認。でも、これも問題無し。「相変わらず炭を沢山食べていますねー!同じ生活環境にいるのに、それぞれ好きな物が違って来るのは何故なんでしょうね。」などとたわいもない話をしただけ。朱華同様、大問題はレティの決意だけだったのである(遠い目)。

雑談

診察中、いつも色々なことを話すのだが、今回の話題は何と云っても発情抑制と産卵。自然木に変えても色付きブランコにしても鈴を付けても、あっさり慣れてしまい、“環境の変化に弱い”という噂は何処へ行ったのか、と愚痴る私に、医師も「音の出るものでも駄目だったんですか!?」と驚いていた。

1Kの我が家の事情もご存知の医師。二羽の隔離が却って危険という認識は共通のもの。となると、残された選択肢は、“餌箱や水飲み器の色や形を変えること”程度らしい。ただ、それは万が一慣れなかった場合、命の危険と直結するので、“どうしても二度と産ませられない事態になった時に限る”との由。そりゃそうだ。ついつい、「せめて産むなら無事に、綺麗な卵を産んで欲しいんですけど・・・。」との愚痴が出てしまう。

で。実はこの医師。レティと同じ歳くらいの♀文鳥さんを飼っていらっしゃるので、その子の発情に関して聞いてみた。すると、何とも不可解なことに、「全然。一度も(苦笑)。」だと云うのである!どころか、メイン(?)で飼っている小型・中型インコさんたちも、全員、一度も、繁殖させたくとも発情した試しがない、とのこと。。。なーーぜーーー(泣)。

入院室の一角にケージがある*4ため、一年中24時間の温度管理下にあり。病鳥さんがいるので、真っ暗になる時間はほとんど無く。食餌もペレット中心に種子餌も与える栄養たっぷりのもの。中型インコさんは看板鳥でもあるため、ほぼ一日中放し飼いの身分*5。飼い主である医師以外にも、看護師さんたちが出入りするとは云え、それは家庭でも家族の出入りと同然と思えば、むしろ生活環境は良すぎる位であろう。なのに、何故っ?!謎は深まるばかり(困惑)。えーと・・何が違うんでしょうか(滝汗)。

違いと云えば、種種雑多な鳥が出入りすることくらいだろうか。でも、産まれてからずっとそういう環境にいたのに、それがそんなに影響するだろうか。いやいやいや。。。怪訝な顔をする私に、医師は「そういえば朱華ちゃんは、入院中も落ち着いていましたからねぇ。」と一言。・・確かに(汗)。朱華なら、レティさえそこにいれば、あっさり馴染んで、むしろ産みまくるかもしれない(滝汗)。

結局、謎は謎のまま。鳥の考えることは、鳥にしか分からないのだ(溜め息)。

最後に医師に、今後は今まで以上に要観察で、と念押しされて診察は終了。軟卵は産むのが難しいため、途中で産めなくなって、総排泄腔からぶら下がっていることもあるらしい!(怖)*6勿論、卵管脱は御法度である(やだやだやだ)。引き攣った笑顔で、VETAFARMのSOLUVET LIQUID VITAMINS(液状総合ビタミン剤)とCALCIVET(液状カルシウム剤)の処方をお願いし、診察室を後にした。

その後

診察室で量っても体重は、レティ:28g、朱華:26g。朝と変わらず・・って、そりゃそうだ。量ってから小一時間も経っていなかったのである。しかし、夜の放鳥時に何かが引っ掛かり、改めて量ってみたところ、レティは28gで変わらなかったものの、朱華は28gへ2gもの増量を果たしていた(がっくり)。

そう言えば、思い返せば今朝の朱華は、やたらと懐に潜りたがり、しかも多少突いても動じず、手で掬い上げられるまで、断固として動こうとしなかったのだが。。。やっぱりやっぱり朱華だったのか(やれやれ)。

もうとっくに良い子の文鳥さんたちは寝ている時間だというのに、急遽ケージ清掃。そして皿巣の取り付け。副食にもカトルボーンと煮干しをプラス。飲み水も処方して頂いたCALCIVET入りのものと交換。やけになって、スティックチモシー以外に、大掃除の途中で見付けた棕櫚の繊維のような巣材も投入したのだが、これはお気に召さなかったらしい。なので、棕櫚は早々に撤去。

文鳥たちは、やっと設置された巣を見て、「待ってたんだよ!もう!遅いんだよーっ!でも、余計なもんはいらないんだってば!」という心境らしい。飼い主心、文鳥知らず(溜め息)。

いや!知っているのかっ?!(滝汗)

子犬ちゃんと来週辺りと話していたことや、私がこの日位には産ませてやろうかと思っていたことなんかを・・・まさかっ!?(疑惑)・・・・・そんな馬鹿な、とは思いつつも、今後、絶対、聞かれたくない話は筆談にしようと決意するシルバなのである(遠い目)。

*1:二時間睡眠を一泊とすれば、の話だが(苦笑)。

*2:デジタル・キッチンスケール。

*3:卵の殻を形成するために必要なカルシウム。しかし、ボレー粉やカトルボーンは、胃から吸収されてすぐ、直接卵の殻になる訳ではない。一度骨の内部に蓄積され、それを改めて排出し直し利用されるのである。本来、他の栄養素同様、カルシウムもボレー粉やカトルボーンなどでの経口摂取が一番だと思うのだが、それが何らかの理由で上手くいかない場合、サプリという形で補ってやることも大事な選択肢の一つとなる。

*4:隔離室とは別である。無論。勿論。

*5:羽根はクリッピングされている。

*6:後になって考えてみれば、卵は内側に凹まされた後に底網に落下した形跡がある。ということは。体内で割れたか、出掛かってストップしたのを自分で突いて凹ませたかのどちらか、ということになる(怖)。