2x2...人と文鳥の小さな群れ

シルバ@blanccasseのための備忘録

初心者マークはまだまだ取れず


しゅーどうしたの?(レティ)

お尻が痛いの(朱華)
こういう日には、朝起きてお休みカバーを捲るのが怖い。冷たくなった身体を想像して身が竦むのだ。期待と不安と躊躇と焦燥と。ごちゃごちゃした心に蹴りを入れ、一気にカバーを剥ぎ取る。

朱華は、一夜を無事に過ごしてくれていた(多謝)。

総排泄腔脱は起こしていない。ただ、身体が辛いのか、隣りへ行きたいと騒ぐ以外は、立ったままヒヨコ電球近くに佇んで、うつらうつらしている*1

昨夜帰宅後、朱華の病室には新聞紙の代わりにキッチンペーパーを敷いていた。医師に糞の数だけでなく、色も確認するよう言われていたためである。目を凝らして数えるが、やはり、少ない。食欲も落ちているのか、小さめ三個のみ。そして、水分部分が黄色い。

実は、少し前から二羽の糞の水分は黄色くなっていた。総合ビタミン剤をSOLUVET LIQUID VITAMINSに変えてからのことである。それ故、液状ビタミンがNEKTONより溶け易く*2、総摂取量を上げたからだろうと思っていた。でも、過産卵により肝臓に負担が掛かり過ぎても黄色く染まった水分が出るのだ。

素人の私には、勿論どちらが原因であるかなど分からず、具合の悪い様子が見えたら即病院へ連れて行けば良いかと保留にしていた。忙しさに取り紛れていたのも事実だが、文鳥たちが元気一杯だったのも、また事実。でも、こうなってくると俄に心配が募るのも人情というものであろう。

しかも。レティの方が、より黄色い水分になっているのである(汗)*3

さぁ困った。朱華の様子次第では、つまり再脱出を繰り返すようならば病院行きも覚悟していたが、取り敢えずそのような気配はない。黄色は気になる。気になるが・・・うーん・・・・・でも、レティは相変わらず血色も良く、食欲旺盛。元気一杯なのである(困惑)。

迷ったまま、時間だけが経過。優柔不断。おろおろと二羽を見比べるのみで、何一つしてやれない駄目駄目飼い主である。・・・当分、初心者マークは取れそうもないや・・・・・(溜め息)。

事態一変

夕方。不穏な気配を察知。

一日中お尻を気にしていた朱華ではあるが、それまでと様子が違うのだ。そう。またしても(蒼白)。

出る(出た?)瞬間を目撃したことはないし、何処がどう違うのかと訊かれても上手くは説明出来ない。海松と居た時もそうだったし*4、これは言葉を話して自身で状況説明することが出来ない命と暮らしている立場の者なら、みんなそうだと思うのだけれど。何かが勘に障り、そしてその嫌な感覚は中る時があるものなのだ(中って欲しい訳じゃないのに)。

朱華、病院行き、決定(遠い目)。

診察、そして。

運良く予約の空きがあったことを感謝しながら病院へ。二日連続である(涙目)。


世の中って理不尽!(朱華)

た・・たいへんだね(レティ)
いつもは診察室に入ると、まず状況説明を求められるのだが、昨日の今日でもあり、再脱出の件は看護師に報告済みであったこともあり、「取り敢えず診せて下さい。」ということに。

で、開口一番の科白は「・・・あー・・・かなり噛んでますねぇ。」であった(怖)。どうやら前回の傷が治り切っていない上に、再度噛むことで余計に傷付けてしまっているらしい。

医師が手早く消毒、押し込む等の処置を行っている間に、昨日からの経過を報告。糞の数、色、食欲が落ちていること、あまり薬水を飲んでいないこと、レティを恋しがる割りにヒヨコ電球側に佇んでいる時間が長いこと、一度は自身で処置したこと、その加減が上手く行っていなかったのではないかとの不安などなどなど。。。

医師の返答は「食欲はこんな時ですから、若干落ちるのは仕方ないことだと思います。水に関しては昨日の注射が効いているはずなので、あまり飲まなくても心配は要りません。立ったまま寝ているのは、下腹部が辛いからだと思いますよ。また、処置ですが、綿棒の頭の部分がすっぽり入る位に押し込んで大丈夫なので、問題があったとは思いません。が・・・癖になってしまったんじゃないでしょうか。」というものであった。

そうか。朱華、痛くて座れなかったのか(涙)。
衰弱した朱華の様子を思い返しつつ、一人ブルーに入り掛けた、その時。

医師の口から「これは縫った方が良いと思いますねー。」との言葉がっ!!(驚)

縫うんですかっ!?(滝汗)朱華の可愛い小さなお尻をっ!!(愕然)

固まる私に諭すように医師が説明を加える。「これで二日の間に三回目ですし、癖になってしまったと考えた方が良いと思います。縫わなければ、その度に押し込むしかありませんが、癖になったとすると何度も出てしまう可能性が高いです。また、かなり傷付けて炎症を起こしていますし、縫ってしまった方が良いと思いますよ。」とのこと(蒼)。

悄然と項垂れるばかりの私。医師の説明は尤もなので、受け入れる以外無いのだが、鳥類が哺乳類と比較して痛みに強いとは云っても、やはり縫われるのは痛いだろう、精神的ショックも大きかろうと思うと居たたまれない心地である。でも、しっかり傍に居て、こんな時こそ支えてやらねば!(きっ)

・・・と、手術準備に慌ただしい診察室で肩に力を込め、決意を固めている私に、青天の霹靂のような医師の一言が下る。


ひどいひどいひどいっ!(朱華)

意地悪反対ー!(レティ)
「あ。シルバさんは待合室でお待ちになっていて下さい。」
・・・・・・・・・え?!(汗)

「鳥は記憶力が良いんですよ。特に、痛い、嫌なことをされた記憶というのは中々忘れないものなので、飼い主さんが一緒にいると、助けてくれなかったと恨まれてしまう可能性があるんです。そういう損な役目は私たちがやりますから、外で少し待っていて下さい。終わり次第お呼びします(苦笑)。」

すごすごと引き下がる私。またしても駄目駄目っぷり露呈である。「朱華と私は、そんなことで揺らぐような絆じゃありませんから!」とは言えなかったのだ(るーるるー)。海松の場合は、避妊等の開腹手術は別として、外傷処置等は立ち会っていたものだが、きちんと理解してくれて(?)いたし、それ以前にそんなことをどうこう思ったこともない。が・・・朱華はなー・・・・・正直、自信が無かったのである(溜め息)。

保定や爪切り、薬水飲ませの根比べに強制別居等、我が家は色々結構スパルタな家庭だと思う。だが、それでは嫌われなくとも、身体の小さな文鳥にとっての“縫う処置”というものが、どの程度精神的ショックを与えるものなのか皆目見当も付かず。自信なんて何処を見渡しても見付から無くて、反論出来なかったのである。

・・・どのくらい待ったのだろうか。よく覚えていない。短かったような気がする・・・・・五分?十分?十五分?呼ばれて診察室に戻り、朱華の顔を見た時、安堵と共に、まだ不安が残っていた気がする。医師が集中しすぎて額に汗していたのは覚えている。

入院

朱華は総排泄腔を一針縫って頂いた。糞がきちんと排泄されるよう、また再度の脱出は防げるよう、穴の中心ではなく、向かって少しだけ左側を。引っ張っても解けないよう固く、でもいきんだ時の妨げにはならぬよう若干の余裕を持たせて。

ところが、これ、本鳥には大変ご不満そうで。しきりと糸を気にし、引っ張ってみている。確かに現在のところ抜ける気配は無い。でも、これできちんと糞は出るのか?(汗)それに、変なところで変な根性を発揮する朱華のこと。もし・・・思いっっっっっ切り引っ張って、切れ痔状態になったりしたら・・・・・ど・・どうしよーーーっ(ぞぞぞぞぞ)*5

たぶん。私は相当不安そうな顔をしていたのだろう(苦笑)。土曜日で、翌日の日曜が休診ということもあり、医師の方から「ご心配なら月曜日まで入院という形にして、こちらで経過観察することも可能ですが・・・。」と仰って頂いてしまった(汗)。そして、結局そのお話を有り難く受けることにしたのである(苦笑)。

文鳥たちには申し訳ないが、家に居れば互いの顔が見えて「同居させろ!」と騒ぎまくり余計な体力を消耗させてしまうこと請け合いだし、(そんなことはないとは思うが)万々が一縫った位置が悪くて上手く排泄出来なかったり、糸が抜けてしまったりしても、休診では打つ手が無いからである(や。医師は信頼しているのだけれど、こういう時って悪い想像ばかり膨らんでしまうのだ)。

文句を言いながら診察室から連れ出される朱華を眺めつつ、帰宅後のレティの苦情を想像し、既に辟易していたシルバであった。

診療費

項目 内訳 小計
再診料 1,000 ¥1,000-
点滴・手術費 3,500 ¥3,500-
合計   ¥4,500-

*1:看護ケージ内は28〜30度に保温していた。

*2:NEKTONの場合、溶け切らずに時間経過と共に沈殿してゆく。

*3:ついでだったので、レティのケージにもキッチンペーパーを敷いてみていた。

*4:や。猫の方が人間と同じ哺乳類であるだけ分かり易かったけど(苦笑)。

*5:これは私の行き過ぎた妄想(汗)。文鳥のようなフィンチ類の嘴では、そんな事態はまず有り得ないと思う(滝汗)。