2x2...人と文鳥の小さな群れ

シルバ@blanccasseのための備忘録

悪夢は或る日突然に

最近。朝の放鳥は慌ただしい。夜は夜で連日深夜帰宅、ろくろく手の平抱っこもままならないため、どんなに慌ただしくとも、それでも10分でも15分でも出してやろうと、出掛ける支度の合間を縫っての放鳥なのである。

今朝もそうだった。もう子犬ちゃんは出社していて不在。私一人バタバタしながらの放鳥時間。そろそろケージに戻し、自分も出社せねば・・・と思っていた。


ほっそり朱華

むっちりレティ
・・・ら・・・・・。

視界の隅に、チョスをしたっぽい朱華の姿が。
「・・・あのー・・そこ、困るんですけどーっ!?(汗)」。

本や辞書、書類の束なんかを立ててある上でのチョス。既に何度も被害に合っているのだが、またしても染み付きかよーーー(涙)。なんだってこう、洗濯出来ない物の上でやるかね・・・と内心不満を漏らしつつ被害の規模を確認。。。した。したのだが。。。出ていないのである。

一瞬、我が目を疑った。続け様に、嫌な予感が脳裏をよぎる。

朱華は大きく身体を上下に振っていた。確実に出た。はずなのに、無い。しかも、まだお尻を気にし続けているではないか!






肝を冷やしつつ覗いた先。朱華のお尻は赤く染まっていた。。。(呆然)



またしてもやってしまったのである。今度は産卵中ではないし、卵管脱ではなく、総排泄腔脱であろうか。分からん。分からないけど分かるのは一点。朱華の白いお尻が朱に染まり、確実に出血しているという事実だけである。

「・・・・・勘弁してくれー(滝汗)。」
それしか言葉は無かった。

診察


眠い気持ち(朱華)

レッちゃんはまだ眠くないよ!(レティ)
もうこうなったら病院へ直行するしかない。午前の仕事も来客予定もぶっちぎり。他の人に代わって貰う以外に手立てのあろうはずがない。慌てて会社へ連絡、手配し、病院へも急患で訪なう旨、伝える。

着いて早々。申し訳なくも朝一の患鳥さんに代わって頂き、直ぐさま診察。なんと医師は最悪の事態も想定し、縫う準備までしてくれていた(汗)。

でも、結論から述べれば、今回は前回程酷い状況ではなかった。

朱華の体重は25.5g。我が家で把握している範囲内。視診の結果、前回よりは突出しておらず傷口も浅く、触診でも「とんでもない軟卵の可能性は否定出来ないが、まず卵は持っていないだろう。」との診断が下される。この時点で、ようやくほんの少し安堵の気持ちが芽生えた私。どうやら縫わずとも済むらしい。

で、また例によって。患部を消毒した後、消炎剤と止血剤を塗布した綿棒で総排泄腔を押し込み、暫く保持。そして、保液用水分を基材とした、ビタミン、抗生物質、消炎剤入り薬を点滴注射。・・・この光景も二回目となると、朱華も私も何となく慣れた感じになる(汗)・・・嫌だ嫌だ慣れたくなーーーい!(切実)

だが、ここでまた新たな問題勃発。処置自体はあっさり終了したものの、去年に引き続く二回目でもあり、これが癖になってしまった可能性が高いために、終日要厳重観察処分が下されたのである。

・・・って・・・・・今日もこれから仕事なんですがっ(汗)。しかも、深夜にならない保証はないんですがっっっ(滝汗)。青ざめる私に、医師の一言。「うーん・・・また出てしまう可能性も否定出来ませんし、そうしたら今度は縫わなければならないかもしれませんからねぇ。」・・・えーっと・・・・・(滝汗)。

「それに、きちんと便通があるかどうかも確認して頂きたいのですが。。。もし糞が出ないようだと、大変なことになりかねませんので。。。」・・・追い打ち&逃げ場無し(汗)。確かに尿毒症にでもなったら一大事である(滝汗)。

暫し逡巡したものの、意を決し、朱華を連れて出勤する覚悟を固める(あははー・汗)。

朱華@初出社

一旦帰宅し、医師から処方された薬に餌、粟穂、防寒カバーやらヒーター二種やらごっそり荷物を抱えてタクシーに乗る。朱華は「チッ」とも鳴かず、大人しくしてくれているが、連れている私の気分は重い。

今の会社には基本的に動物好きが多く、時々犬連れで出社する人もいる程なのだが、同一フロア内、約二名に問題が。一人は動物嫌い。もう一人は動物恐怖症克服という謎の努力の真っ最中なのである。。。*1

ケージから出さなければ大丈夫と自分に言い聞かせつつも、容態急変だけでなく、見知らぬ場所、しかも愛するレティ様のいない場所で掛かる朱華のストレスへの不安、同僚への懸念、そもそも仕事がどうなっているのか今日中に帰れるのかという疑惑・・・脳味噌てんこ盛り状態。それでも、私も子犬ちゃんも帰宅時間不明の中、文鳥たちだけで万が一の事態を迎えさせるには忍びなかったのである。

だが、どんなに周囲に気兼ねしても、結局連れて行ったのは正解だったのだ(溜め息)。

出社から二時間程経過した頃。少しずつ緊張の解れてきた朱華。粟穂も啄み始め、鳴き声も出るようになり、お尻を気にする度に私に怒られつつ過ごした後のこと。ふと見たお尻の赤さに違和感がっ!(怖)

イソジンで消毒されたために、ずっと赤いお尻ではあった。押し込まれたためか、ずっと気にして弄ってはいた。でも、何かが違う。。。

そう。またしてもまたしても、出てしまっていたのである(がうがうがう)。

もうね。目を疑うというよりは、血の気が引いたお陰で却って冷静になれましたよ、マジで(苦笑)。

どのみち病院へ連れて行っても出来ることは同じ。縫わないなら消毒して押し込むだけ*2。だったら。やるだけである(遠い目)。

運良く首尾良くイソジンと綿棒のセットも持参していたので、同僚男性に綿棒を渡し、イソジンを垂らしてもらい、朱華を保定して自分で処置。しました。したともさ(脱力)。

衰弱している朱華には逃げ出す気力も無く、いつもよりあっさり保定させてくれたけれど、処置=傷口を弄られる訳なので、そりゃあやっぱり暴れてくれる。でもここで口先だけの“可哀想”に負けてしまったら、飼い主の資格も群れのリーダーの資質もゼロ。自分で処置するのは初めてだし、どれくらいの力加減が良いものやら、真っ直ぐ押し込むってどんなだよやら、ぐるぐるの思考を無理矢理押さえつけて・・・の話ではあるけれど。それでも、ね(溜め息)。

丁度、某巨大掲示板で数日間に十数回だったかの卵管脱を処置した飼い主さんの話を目にしたばかりでもあり。前々から、縫う以外、基本的に“出る度に押し込む”しか手立てがないことも知っていたので、私にとっての問題は、覚悟を決められるか、決められないかだけだったのである。・・・だったらやるっきゃないじゃん?(はははー)





お陰様で。その後は何事も無くっ(盛大な溜め息)。小さいのが計七個と少ないながらも、きちんと便通もあり。夕方医師にその旨報告したところ、そのまま経過観察処分続行ということになり。仕事は、どうしてもやらねばならないものだけ速攻で片付け、奇跡的に20:00過ぎには帰宅。当然、文鳥たちは「せっかく帰って来たのに別居っ!?」と大ブーイングであったが、そんなもの無視無視無視っ!もう今シーズン終了と宣言したにも関わらず、言うことを聞かずにいたのだから自業自得というものである!(ふんっ)

とりあえず。お互いに疲れ果てていたので、文鳥たちには早々に寝て頂いた(やれやれ)。

診療費

項目 内訳 小計
再診料 1,000 ¥1,000-
点滴・治療費 1,000×2 ¥1,300-
投薬料 150×5 ¥750-
合計   ¥3,050-

注意

卵管脱、総排泄腔脱の処置は、保定や爪切り同様、慣れれば個人でも処置可能だとは思われる。が。やはりちょっとしたコツがあるので、可能であれば医師などに指導を受けた上で為されるようお薦めする。

また、詳しい応急処置法については、去年1/30のエントリ卵管脱まとめに記載済みであるが、呉々も慎重に、且つ自己責任にて覚悟を持って行って頂きたい(願)。

*1:文鳥ほどの大きさなら問題無かろうとも思ったが、動物好きでも「鳥だけは足が駄目!気持ち悪い!」という輩もいるのでねぇ(遠い目)。

*2:もう既に点滴注射はしているので、同じ日に再度注射という可能性は低いと勝手に判断。