2x2...人と文鳥の小さな群れ

シルバ@blanccasseのための備忘録

くしゃみ鼻水そのう炎?!

どうもレティが怪しい。放鳥時、くしゃみしつつ鼻水を飛ばしているような気がする。子犬ちゃんとそんな話をしていたのだが、ちょっと様子を見ようかどうしようか迷っていた。だが、鳥は病状を隠すというし、行ってみて何でもなければそれに越したことはないし。それに朱華のダラダラ換羽。終わる気配もないというのに、ネクトンBIOが湿気ってしまっている。どのみちそれを貰い行かなければならないし・・・と色々口実を作って自分を納得させ、07/13(thu) 病院へ行って来た。有り難いことに病院までは徒歩15分*1。こんな近くに専門病院*2があるなんて、恵まれているよなー(誰にともなく多謝)。

行くのにも大騒ぎ

このところ私が引き籠もりしているせいで、文鳥たちは遊びたいモード全開である。以前は朝の忙しい時など素直にケージに戻ってくれたというのに、すっかり嫌々癖がつき始めており、10分、15分の放鳥では不満たらたら。満足するまで素直に帰籠しないのだ。なので、移動用ケージに入れるのにも苦労するだろうなぁ・・・と思っていたら、案の定。

ケージに手を入れ差し伸ばしても、胡乱な気配を敏感に察知した文鳥たち、逃げ回る逃げ回る!こんな時に!予約時間が迫ってるんだってばよー(苦笑)。それでも、なんとかレティを掴まえて移動用ケージに移し、続いて朱華を・・・と思ったら、入れ替わりにレティ逃走!(爆)宥め賺して騙くらかして、やっと移動用ケージに二羽が入った頃には予約時間ぎりぎり(汗)。文鳥たちも追い掛けられて掴まれて大迷惑だろうが、私のために病院へ行く訳じゃないんだぞー!!(しかし、移動用ケージを覗き込んだ受付の方に「まぁ!可愛いお顔してるねー!美人だねー!」と言われたので、親馬鹿としては苦労帳消しである・笑)

診察 : レティの場合

まずはレティ。受付では様々な鳥の鳴き声を警戒して大人しくしていたのが、診察室にて医師の手が入ると一転大騒ぎである。しかし、私と違って流石プロ!あっという間に捕獲、保定され、ジタバタしようと逃げる隙もないらしい。早く逃れたいレティには悪いが、診察前に『保定のコツ』を教わった。

鳥の頸椎は人間と異なりC型ではなくO型になっているため、首を左右から押さえられても締まることはなく苦しくもない*3そうだ。しかしその代わりに、横隔膜がない鳥は、胸と腹全体を使用して呼吸するため、胴体を掴まれると呼吸困難になるのだと云う。よって、保定する際には、背中側から頭骨の下(人間でいう顎の下辺り)を人差し指と中指で挟むようにして押さえ、胴体には圧を掛けない、というのがコツらしい。こうして頭骨の下を押さえることにより、下に逃れようとしても頭骨に引っ掛かり、上に逃れようとした場合には鳥の動きに合わせてそのまま指を移動させられるので、どんなに藻掻いても逃亡不可能に出来る、とのことであった。なるほどなぁ。ひとつお利口になったなっ。

ついでに前回爪切り時の出血沙汰を報告。止血方法に関して『片栗粉』の使用を薦められる。我が家は二人がかりの爪切りであるが、それにしても万が一、線香の火が爪以外の部分に当たってしまったら、文鳥たちにとっては大火傷である。保定もまだまだ上手くないし(汗)。それよりは片栗粉を付けて圧迫止血する方が、リスクも無く上手くいく、とのことであった。なるほどなるほどー。ふたつも利口になってしまった!ま、話しながらちょいちょいっと爪を切られたレティは、不愉快極まりなかったであろうが(笑)

で、ようやく本日のメイン、レティの診察と相成ったのであるが。体重26gのレティ。腹の羽毛を掻き分けての視診の結果は、肥りすぎでもなく、肝臓の具合も良く、筋肉の付き方も翼の具合も合格!しかし。そのう検査で、はっきりきっぱり炎症発覚。医師と共に顕微鏡画像をモニタで確認したのだが、そこには蠢く細菌と戦い破れた白血球の死骸がゴロゴロと・・・気のせいじゃなかったんだ。。。(呆然)。レティ、お薬生活決定ー!(泣)

診察 : 朱華の場合

次は朱華である。朱華のダラダラ換羽、実はレティより先に始まったというのに、途中二回の休憩を挟み、もう3ヶ月も続いているのだ。困ったものである。またしても大騒ぎするのを捕獲、保定、診断して頂く。

医師よれば、考え得る理由は二つ。一つには体重が24gと小さめで体力がないこと。二つ目はレティに対する発情により阻害されていることだそうである。しかし、鳥の場合、本気で発情を押さえようと思うなら、ケージを分けるだけではなく、姿どころか、鳴き声も届かない場所に隔離しないと難しいとおっしゃるのだ!えー・・・っと。我が家は1Kなんですが(汗)。確かに。常時発情させていると♀特有の病気になりやすいと聞く。出来れば避けたい。避けたいけどねっ、住宅事情というものも有りー。ある程度は仕方がないですねーはははー・・・力なく笑う私。朱華がレティを嫌いになる可能性もなさそうだしなー(苦笑)。


ぐっちょりの朱華

実は朱華の直前に水浴びしたレティ(手前)は既に乾いている
ついでに、いつもぐっちょりになってしまう朱華の水浴びに関しても相談。尾脂線詰まり等、羽毛に症状が現れる病気の問題がないかどうかも診察して貰う。私、生まれて初めて鳥の尾脂線とやらを見たよ!しかし、朱華の尾脂線は綺麗なものだし、その他病気というような現象も見受けられない、とのこと・・・と、いうこと・・は。。。やっぱり、羽繕いが下手ということなんですね?いやその、そんな気はしていましたが(汗)。大体、朱華、羽繕いに熱心じゃないし。あちこち跳ねてても全く気にする様子もないし(汗)。うーーむ。。。換羽が終了して、レティの羽根はますます艶々ぴかぴか。絶好調で水を弾く上、手触り最高だというのになー・・・朱華、がんばって羽繕い覚えようね!せっかくの美文鳥だというのに、「身嗜みが悪い」なんて台無しじゃないか!(泣)

その他は、こちらも肥満はないし、肝臓の具合も良し、翼の羽根もほぼ生え揃って筋肉の付き方も申し分ないとのことで合格!湿気ってしまったネクトンBIO、改めて処方してもらうことで終了した。。。終了っ?!

朱華を移動用ケージに戻し、薬と今後の治療に関するインフォームド・コンセプトに入った医師の話を遮る私。だって。朱華に移っている可能性は?!(焦)「ご希望があれば検査しますよ」と医師。ご希望しますよ、しますともー!慌てて検査をお願いする。やっと解放されたと気を抜いていたところを捕まえられた朱華。猛烈に怒っているが、この際無視だ無視。・・・ってかレティ、そんな「自分じゃないならいいやー♪」って顔するな!(呆)

ところが。あっという間に手際良くそのう液を採取し、顕微鏡画像にピントを合わせた医師の第一声が。「・・・なんか、スライドをすり替えた?っていう位、そっくりですねー(汗)」・・・激しく同意する私。ぜんっぜん気付かなかったが、朱華もしっかり感染していたのである。いつの間に・・・(愕然)・・同じケージなんだから当たり前か。。。やれやれ。問答無用で二羽とも、お薬生活決定である。ケージを分けずとも良くなったのだけが、せめてもの救い(涙)・・って、朱華!!噛むんじゃないのっ!!ケージに戻そうと指を緩めた医師に、朱華が思いっきり噛み付いているのだ。二度も捕まったからって、仕方がないだろー?!もう掴まれてないでしょっ!?止めなさいっ!!(怒)

レティは以前にも一度、薬水生活を送ったことがあるのだが、朱華は初めてである。基本的に、直接投薬のリスク*4を考慮すると、薬は飲み水に混ぜる方が良いのだが、何分にも頑固一徹で有名な文鳥たち。どうしてもどうしてもどーーーしても飲まずに我慢し続ける場合もあるらしい。前回の薬と今回の薬はもちろん異なるし、嘴やアイリングの色が変わって、目が落ち窪んでも飲まないようなら、即座に病院に連れて来て欲しい、と念を押された上で一週間分の処方薬を貰い、帰宅。・・・の・・飲んでくれるだろうか!?(汗)

我慢比べ : 初日

帰宅した文鳥たち。早速薬水生活開始である。しかし、病院へ行った疲れが出たのか、文鳥たちはすぐにうとうとし始め、その後もちょっと抱っこしただけで珍しく素直に就寝。夕方の診療だったこともあり、初日は全く薬水に嘴を付けず。私はその合間に子犬ちゃんに報告メール。そして帰宅した子犬ちゃんに更に詳しく事情を説明し、明日から菜差しに水を入れないこと、加えて水浴び禁止令公布を宣言。不安のままに初日を終了したのである。

我慢比べ : 二日目

朝、人間より早起きしていたらしい文鳥たち。薬水に気付いたようである。しかし、子犬ちゃんが取り替えた水も毒薬*5だと知るや、断固拒否!!青菜に齧り付いて過ごす。が、この日の最高気温は30度を超えていたのである。午後には青菜もしなしなに。15:00頃、私がよれた青菜を取り上げると、レティ、夕方には諦めて薬水を一口飲む。こうなればレティに関しては一安心。嫌々嫌々不味ーーーいっと頭を振りつつも、相当喉が渇いていたのだろう、その後も何度か薬水を飲む。レティが飲むのを見れば、朱華も飲んでくれるだろう。ちょっと安心して、その後私は所用のため外出。

しかし。。。23:00頃帰宅し、珍しく先に帰っていた子犬ちゃんに様子を聞くと。朱華は何度も覗き込むが、それだけで、全く飲もうとしなかったらしい。。。勝負は明日に持ち越しである。

我慢比べ : 三日目

昨日の様子を考慮して、昼には青菜を取り上げることとする。どうか、これで飲んでくれますように・・・(祈)。

午後。どうも朱華の様子がおかしい。諦めて最小限度であっても薬水を飲んでいるレティに変わりはないのだが、全く飲もうとしない朱華、出せ出せコールをするわりに、出て来ても寝てばかりいる。。。ってか、ケージの中でも寝て過ごす時間が多くないか?!この日も気温は30度を超えている。室内は35度以上である。・・・すげー嫌な予感がする。体重計を持ってきて量ってみると、レティ26gで変わらず。だが、朱華・・・22gっ!?一気に2gも減っているではないかっ!!?頼むよーーー朱華ぁーーーっ!!(半べそ)ケージから薬水を外し、指先に付けて飲ませようと試みるも断固拒否。どんなにか喉が渇いているだろうに、騙されやしない(泣)。脱水症状を起こしかけているのか、ふらふらしている朱華を掴まえ、保定して、薬水の付いた指を噛ませることにより、無理矢理飲ませようと試みる。しかし濡れた指を噛む程度で、どれくらいの水が口に入ったかは不明。頑固さ加減に呆れ果てるが、同時にめちゃくちゃ不安になる。朱華、死ぬなっ!こんなことで死んでどうするっ!?頼むから飲んでくれーーーっ!!(泣)

夜、寝る前の放鳥時、もう一度体重を量る。レティ26gで変わらず。朱華・・・恐ろしいことに21g!!(人間で例えれば、たった二日で6kg減った換算になるのだ!!・愕然)水だけは、飲まないと死ぬからっ!!飲んでよ!!毒じゃないってば!!レティは飲んでるじゃないかーーーっ!!(号泣)真っ青になった私。焦って手近にあった麦茶を美味しいもの入れに移して飲ませようとする。が、水音を聞いて勇んでやって来た朱華、レティと違って麦茶なんて飲んだことがないのを忘れていたのである。嘴の先っぽを付けた朱華の判定。麦茶=毒水(ショック!)。慌てて真水を持って来るも、もう見向きもしない。。。体重が急激に減った朱華、レティにちょっと突かれてもよろめくようになっている。苦悩する私。いっそアウターバードバスに水を入れて・・・とも考えるが、ぼろぼろのよろよろであっても、朱華はまだアイリングも嘴も真っ赤。多少なりとも餌も食べている・・・ここが正念場と思い定め、断腸の思いでそのまま就寝させる。

帰宅した子犬ちゃんに本日の様子を報告。緊急会議である。私の一日分の不安の丈をぶちまけるが、飲んで貰わないことにはどうにもならず、無理矢理飲ませることが出来ないのは、既に判明している。きっと限界は明日。だからこそ、明日は青菜も禁止する。朝だけそれで様子を見て、それでも飲まないようであれば、即刻休日診療をお願いする。そう固く決意して明日を待つことにした。

我慢比べ : 四日目

朝から、なんだかものすごく文鳥たちが鳴き騒いでいる。どうやら今日は昨日ほど暑くはないようだ。扇風機を止め、眠い目をこすりつつ餌を替え、薬水を用意する。・・5分・・・10分・・・・・レティは諦めて薬水を飲みつつ、食事を続けている。しかし朱華は、青菜が貰えないと分かると、一層悲痛な声で鳴き叫ぶ。更に5分・・10分・・・昨日と異なり、朱華はほとんど餌を食べていない。鳴き叫ぶ合間に啄んではいるが、ぼろぼろ落としているし、どうも食べている様子ではない。・・20分・・・朱華の声が擦れて来た・・・・・何度も何度も、上下の止まり木を往復しつつ、薬水を覗き、嫌々をする朱華。胸が痛い。どこが限界なのか。自分に見極められるのか。歯噛みしながら祈りつつ耐える。

更に時間が過ぎ・・・・・っと!!朱華が飲んだっ!!!飲んでくれたよぉーーー(号泣)。一口飲むと、後はコンビネーションフィーダーにぽこぽこ空気の泡が立つ程の一気飲み。そりゃあ、もう、喉が渇いていたんだもんなー?(泣)良かったよぉーーー(号泣)。

その後

我慢比べ四日目の本日。外せない用事をすっぽかそうと考えていた私。だが朱華が薬水を飲んだことで、予定を戻し、子犬ちゃん出勤までに帰れるよう早めに切り上げる計画にて外出。朱華が飲んだこと、このまま水浴び禁止令続行のこと、メモを残す。途中、子犬ちゃんから「わーい!朱華が飲んでるよーーーっ!」との嬉しいメール有り。どうやら、どんなに不味くても、毒でないことだけは理解して貰えたようである(笑)。帰宅後、念のため体重を量ってみると、レティ26gは当然として、朱華も23gまで回復!顔つきも動作も申し分ない(笑)。

ほんとうに心臓に悪い体験をした。はっきり言って、誰にもこんな思いはさせたくない。我が家はいざという場合にも、掛かり付けの病院まで徒歩15分という距離だからこそ、ぎりぎりまで堪えられただけである。これがもっと遠かったらと考えるだけで、ぞっとする。だからといって、初心者@飼い主の私には代案もないのだが、我が家の経験があまり参考にならないのだけは自明の理だろうな。。。

ともかく。本日は我慢比べが終了しただけのこと。病気が治ったわけではないのである。先は長いぜ、こんちきしょー!!

診療費

項目 内訳 小計
再診料 1,000×2 ¥2,000-
そのう・糞便検査料 1,000×2 ¥2,000-
投薬料 七日分 ¥1,130-
合計   ¥5,130-

*1:実は通院は三回目である。過去話が追いつかないうちに、またしても通院とは。。。

*2:申し訳ないが、病院名などは明かせない。シルバの居住地域が漏れてしまうのと、対病院には飼い主との相性もあり、私にとって良い病院が万人にお薦め出来る病院とは限らないからである。悪しからずご了承下されたい。

*3:言わずもがなだとは思うが、限度はあるぞ??

*4:私のような初心者@飼い主の場合、誤飲させてしまう可能性がある。人間と違い、鳥は誤飲すると肺炎を引き起こす確率が高い、とのこと。

*5:毒じゃないよ、薬水だよと誰か言い聞かせてやってくれい!