2x2...人と文鳥の小さな群れ

シルバ@blanccasseのための備忘録

脱荒鳥@我が家の手乗り化推進計画・方法

2006年末。我が家にやって来た当初、文鳥たちは手乗りではなかった。当時、“手乗り崩れ*1”という言葉を知らなかった人間共は、すっかり“荒鳥*2”だと信じていた程である。それだけのことはある怯えっぷりだったのだ(遠い目)。

改めて書いてみると山盛り


ねむねむ(朱華)

遊び足りない(レティ)

腕止まり木!(レティ・手前/朱華・奥)

落ち着くねぇ♪(レティ・手前/朱華・奥)

今日の攻略ポイントは・・(レティ)

頭綺麗になった?(朱華)
以前にも書いたが、我が家ではTimor Dusky Sparrowさんのコンテンツ、荒鳥を手乗りにを参考にさせて頂き、それに少々変更を加えた形で行った。

1:互いに無理はしない
我が家での目標は『共同生活=一つの群れとしての成立』なので、人間の行動に無理な規制はしない*3。ありのままを受け入れて貰う*4。その代わり、当然、文鳥たちにも強要はしない。ありのままを受け入れ、慣れることを急かさない。慣れなくても仕方ないという覚悟を持つ。
2:環境に慣れさせる
まずはケージと人間共、我が家という環境に慣れて貰うことに専念する。
    • 急な動きをしない。大声を上げない。大きな音を立てない。驚かせない。
    • 周辺視野を用いて観察し、注視しない。
    • こちらからは見ない(振りをする)ことで、文鳥たち自身に観察する時間、隙を与える。
    • 積極的に関わらず、放って置く。
    • ケージ近くで動く時*5、世話をする時*6などには、毎回同じ言葉を掛けてから行うことで、文鳥たちに人間の行動予測が立てられるようにする。
    • 餌・水交換、掃除などは出来るだけ決まった時間、決まった手順に則って最短時間で行う。勿論声掛けもし、文鳥たちに身構える余裕を与える。
    • 私と子犬ちゃんの行動を一致させる。同じ言葉の後に、同じ行動を取る。
3:見られることに慣れさせる
文鳥たちに行動予測が出来るようになり、立ち上がっただけで上段止まり木に逃げるようなことが無くなり、ちらっと視線が合うようになったら注視されることに慣れて貰う。
    • 声を掛けながら観察し、『語り掛けられながら見詰められること』に危険性が無いことを理解して貰う*7
    • じっと視線を離さず緊張している場合、ゆ・・っくり瞬きする*8ことで、こちらから視線を外し、緊張感を逸らす。
    • 少しずつ少しずつ、文鳥たちが見られていると感じる時間を増やす。
4:ケージ越しの触れ合い
ケージをテリトリーとして認識し、安全な場所だという意識を持つまでケージから出さない。
    • 無意味にケージに手をいれない。勿論、ケージ内で追い回すのは以ての外*9
    • 餌・水交換の際、用が済んでも少しケージ間近に留まるようにし、人間が傍らにいることに慣れて貰う。
    • 少しずつ少しずつ、文鳥たちの近くで注視、観察、声掛けをするようにし、それに慣れて貰う。
    • ケージ際で注視されることに慣れたら、可能な限りゆ・・っくり手や指をケージ近くに差し出す。
    • 手や指を見ても逃げず、身構えもせず、じっと見るだけになったらケージ柵の間から指を差し出す。
    • どちらの段階でも、逃げたらその時点で終了。身構えるだけで逃げなくなっても一日一回、3〜5分程度で終了。勿論その間ずっと、声は掛け続ける。
    • 差し出された指を突いたり、噛んでみたりするようになるのを待つ。確認しようとしているので、痛くても我慢。急に動くのも堪える。
    • 『指を差し出されたら噛む(突く)、噛まれたら(突かれたら)指をゆ・・っくり引く』ということが出来るようになったら*10、指先にカナリーシードを付け、差し出してみる。
    • その状態でカナリーシードを食べてくれるようになるのを待つ。この頃には一日数回(二、三回?)試してみる。
5:ケージ内での触れ合い
まだケージからは出さず、カナリーシードを乗せた手を入れてみる。
    • 最初は出入り口付近で留まるようにし、三拍分程度で止める。
    • (我が家の場合、上段止まり木から降りて来なかったため)落ち着いて来たら、徐々に段階を踏んで手を近付ける。
    • 上段止まり木近くに手を差し出せるようになったら、更に、カナリーシードを自分から食べ出すのを待つ。
    • 逃げたらその時点で終了。身構えるだけで逃げなくなっても、一日一回、3〜5分程度で終了。嫌がって手を攻撃するようなら、その時も終了。勿論その間ずっと、声は掛け続ける。
    • 同時に、手を入れる前に、指先からカナリーシードを与えることは続けて置く。
6:放鳥に慣れさせる
自主性に任せた放鳥をする。
    • 手からカナリーシードを食べるようになったら、人間に余裕のある時、ケージ出入り口を開け放つ。
    • 部屋の戸、窓は閉め切り、危険物は片付け、何処に止まられても良いようにする。
    • 外には餌、水を用意しない。
    • 出て来なくても放って置く。一定時間(30分〜1時間)で閉める。
    • 出て来たら、自分で帰るまで放って置く。殊更注視せず、離れて座り、TVを見たり、PC作業をするなど、今までに文鳥たちが見慣れて来た行動を淡々と続ける。
    • 他のことをしつつも、周辺視野を用いて文鳥たちを観察し続ける*11。万が一の危険に備える。
    • ケージがテリトリーという認識があり、お腹が空けば帰るので、それを待つ。待てない時には出さない。追い掛け回すことは厳禁。
    • 無理に近くに来させようとか、手に乗せようとはしない。あくまで自主性に任せる。
    • 自分に向かって飛んで来た時には、動かずに待つ。下手に動くと目測を誤ったりパニックに陥ったりする危険性がある。
    • 勝手に頭や肩、腕に乗っても放って置く。声だけは掛ける。
    • 自由に遊ぶようになったら、近くに来た時を見計らって手を差し出す。自分から進んで乗って来るのを待つ。
    • 手に乗るようになっても、最初は動かしたりせず、様子を見る。
    • 出された手に素直に乗るようになったら、声を掛けつつケージに戻すようにする*12。嫌がって逃げるようなら無理強いはしない。追い掛け回さない。

こんなところだろうか

後で思い出すことがあれば、追記するかも。。。

*1:人間による差し餌で育てられたものの、ペットショップの売れ残りだったり、飼い鳥であっても、その後飼い主が遊んであげなかったりして、人間に放置された結果、手乗りではなくなった鳥。

*2:人間による差し餌経験がなく、親鳥だけに育てられた鳥。人間を仲間とも害の無い存在だとも思っていない鳥。捕らえられた野鳥であれば尚更。

*3:TVなども見たいように見るし、PCはケージ脇、50cm程度の距離だが、使いたい時には遠慮無く使う。

*4:例えば。文鳥という種が原色を嫌うことは知っていたが、人間共は派手な色も好んで着る。それを止めるのではなく、こういう輩なのだと慣れて貰うようにした。

*5:1Kなので、洗濯物を干す時やPCに向かう時などケージ前を横切る必要性がある。

*6:ケージカバーの開け閉めなども含む。

*7:食餌の際「美味しい?」と声掛けしたり、目が合った時に「今日も可愛いねぇ?」と言ったり。それまでと違うのは、声掛け=人間の行動ではないこと。

*8:1・2・3、1・2・3の計6秒を掛けて瞬き一回する気持ちで。これは、個人的な動物に対する挨拶でもある。

*9:この二つは現在でも同じである。

*10:嫌だと言ったら退いてくれる、それ以上やらない存在と認識出来たら。

*11:この時点では、もう注視されることに慣れているはずなので、時々なら、見ても声を掛けても大丈夫。

*12:これも、現在でも同じ。大概、「お腹空いたでしょ?美味しいもの食べておいで?」と声を掛けている。