2x2...人と文鳥の小さな群れ

シルバ@blanccasseのための備忘録

『過産卵』の線引き

文鳥の『通常産卵』と『過産卵』の線引きとは、一体どこからを指すのか。我が家の文鳥たちの発情・産卵抑制対策を考えるに当たり、まず、それを知らないことには話にならない、ということに気が付いた(遅い!)。

かなり無理矢理なモデルケース

初めに。ものすっごく強引に、飼育環境や個鳥差による違いを無理矢理無視して、普遍的な話にまとめてみる(滝汗)。

生態としての繁殖(発情、産卵、育雛)行動を考える時、完全に人間の手が介入しない場合をモデルケースとする方が良いと思われるので、ここでは親鳥だけによる“順調な繁殖”を前提とする。

その場合。一腹分の産卵に一週間。孵化までに+二週間。育雛(独り餌まで)に+四週間。休止期間と産卵準備で更に+二週間で、およそ九週間(二ヶ月強)。それを踏まえた上で、繁殖シーズンを無理矢理十月〜三月と仮定した場合、もし毎回順調に育てられていれば、シーズン三回の産卵ということになる。

勿論、“順調な繁殖”という前提であっても、産卵数や抱卵開始日、育雛日数などにより、これより早いケースも遅いケースもあるであろうが、取り敢えずの目安として。

そして、この場合、一腹分の産卵終了から次の産卵、最初の卵までの間隔は、およそ八週間(二ヶ月弱)となる。

例によって文鳥団地の生活さんの掲示板にて、諸先輩方の見解を募ったところ、以下のような貴重なご意見を頂いた。

モデルケースとしては、この仮定で間違いないと思います。 産卵も体力を消費させますが、実は育雛のほうが親鳥にかかる負担は大きいように思われます。つまり、産卵だけなら、3回以上でも過産卵とは言い切れないような気がします。実際に巣立ちまで面倒を見るとしたら、1シーズン2回までになるような気がします(たぶん繁殖をやめてしまう)。途中でヒナを手乗りとして引き継ぐ場合は、生産農家の例で見ると、1シーズン3〜5回のようです。

文鳥団地の生活管理人@ジャクポーさまより。 ※シルバによるレスのまとめ。文責はシルバ。

前回の産卵から2ケ月以内で再び産卵することを過産卵と認識しています。例えば2回目の産卵であっても、前回の産卵終了から2週間しか経過していないのに産卵すれば、明らかに過産卵です。

シナモンズの部屋管理人@ダンさまより。 ※同じくシルバによるレスのまとめ。文責はシルバ。

ここでは“順調な繁殖”という前提にしているが、実際には飼育環境や個鳥差の違いを考慮する以前に、親鳥だけによる育雛であっても、中止卵になる可能性も育雛放棄する可能性もある。それにより、産卵回数や産卵間隔が変わることは十分考えられるのだ。

また、多数の雛の同時育雛が、どの程度親鳥の負担となっているのかについては、残念ながら繁殖経験の無い我が家では肌身に感じる理解は出来ない。だが、育雛途中での親鳥突然死という記事をネット上で拝見した経験もあり、繁殖経験豊富な大先輩のご意見に異を唱えるつもりは毛頭無い。

という訳で。このかなり無理矢理な前提の上での結論としては、やはり“シーズン三回以上、産卵間隔二ヶ月以内の産卵”ということになろうか。

それで、我が家の場合は?

ここで問題となってくるのが飼育環境と個鳥差なのだが。

我が家では、粟玉などの発情飼料は与えていない。だが、潤沢な餌が常設されているので、そんなことは問題でないらしい(うっ)。しかも温度管理はシルバ基準で、かなり過保護な暖かめ(ずきずき)。遅寝遅起きの文鳥たちにしてみれば日照時間は問題外、外気温さえ残暑から離れれば、いつでもオッケーという気持ちなのかもしれない(むむむ)。

個鳥差は・・・まず、朱華。

我が家では、朱華が発情することからシーズンが始まる。レティがうっとおしがっている間は、どんなに尻尾を振ろうと安心なのだが、一度レティのスイッチが入り一緒に尻尾を振り出すと、気分の盛り上がりにつれ“うっかり(?)”朱華の背中に飛び乗り出すので要注意。こうなると朱華は、躊躇わずに産卵準備に突入してしまうのである。

朱華の産卵は、一腹五〜六個、中休み一回が基本と思われる*1。抱卵は好き。卵がある限り、いついつまでもずーーーっと孵らぬ卵を抱き続けるタイプ。もし朱華だけの一羽飼いであれば、偽卵にすり替えて放って置けば、産卵抑制も難しくないかも(謎)。

昨シーズンの卵管脱騒動の際には。一回目の産卵が10/10に終了。その後12/21〜27にかけて二回目、五個産卵。明けて1/19まで三週間しっかり抱卵。しかし、その後別居させたところ一週間で産卵しようとし、1/26に卵管脱となっている。前掲のモデルケースに当てはめると明らかに産卵間隔が短い。一回目から二回目は+10週間だが、二回目から卵管脱までは+四週間しか空いていない。。。こうしてみると、卵管脱になるのも無理はない状況であったのだ(溜め息)。

次にレティ。

レティの場合、昨シーズンは一回しか産卵していないので、基本と云っても謎なのだが。一腹五個、中休み一回が基本だろうか(謎)。朱華のための皿巣が用意され、抱卵している時に、巣に戻ってきた朱華と揉み合いになって背中に乗られることが引き金となっていると思われる(謎)。朱華、外では絶対にレティの上には乗らないし(汗)。「レッちゃんも!レッちゃんも卵抱っこする!」になっていなかった、朱華一回目の産卵時に、レティが産まなかった理由がこの辺りにありそうである*2

しかし、きちんと抱けているかは別*3として、現在はこちらも抱卵好き。しかも、卵管脱騒動の時も今回もだが、途中で孵化しない卵を見捨て、追加産卵を企てる傾向有り。三週間も経つと飽きて来るのか何なのか、お腹が大きくなってくるのだ。これは困る。指折り数えずとも確実に産卵間隔が狭すぎる。しかもしかも、当のレティの卵は殻が薄く、軟卵になる可能性大と来たもんだ(盛大な溜め息)。

で、どうしようって話だが

我が家の場合、確実に問題児はレティだ。確定!レティさえ、その気にならず、背中に飛び乗らず、黙ってずっと一緒に抱卵してくれていたら、事態はもっと簡単な気がするっ!!

・・・・・・・・・。ターゲットはレティで。別居は朱華のストレスだったが、今度はレティにストレスを掛けることで、発情・産卵抑制対策を練ることとする(決意)。

*1:昨シーズンにおける二回の産卵でのデータ。

*2:この時は、当初皿巣に入ることもほとんど無く、交替もスムーズ。声を掛け合って交替という、今では信じられない状態であった。

*3:昨シーズンの診察時、抱卵斑が無いという指摘を受けて発覚。